中村宏 絵画者の軌跡 1953-2025

NAKAMURA Hiroshi: The Trajectory of KAIGAHA 1953-2025

2026年2月12日(木)−2月28日(土)
12:00-19:00 土曜日は17:00まで 日曜休廊

《聖少女》 1974年 亜鉛凸版、紙 37.5×23.8cm


長年にわたって絵画と格闘し続け、自らを「絵画者」と名乗る中村宏(1932-)の個展を開催します。中村は、1950年代に社会的事件を題材とした「ルポルタージュ絵画」を代表する作家の一人として注目を集め、戦後日本社会の世相や社会状況を鋭く映し出してきました。一貫して具象に こだわり、「モンタージュ絵画」「観念絵画」「タブロオ機械」など独自の方法論によってタブロー(絵画)を理論化し、常に新たな絵画表現を切り開いてきました。

本展では、タブロー、ドローイング、スケッチブック、書籍、資料などを年代順に紹介します。中村が学生時代に描いた 《二人》(1953年)、二つの身体が堅く抱擁する《無題》(1954年)は約70年ぶりの公開となり、埴谷雄高の対談集『架空と現実』のために制作した《架空と現実》(1968年)ほか、初公開作品も並びます。また、1970年代に八ヶ岳の山荘で制作した風景画や、1980年代に指導の傍ら描いた裸婦クロッキー、エスキース、展示プランなど、これまであまり公開されてこなかった小品や資料もご覧いただきます。1950年代から新作に至るまで、絵画者・中村宏の制作の軌跡をたどります。

《二人》 1953年 油彩、鉛筆、紙 12×7cm
《無題》 1954年 油彩、キャンバス 41×31.8cm
《和泉祭ポスター》 1964年 オフセット印刷
個展パンフレット 内科画廊 1964年
《架空と現実》 1968年 油彩、キャンバス 50×60.6cm
埴谷雄高対話集『架空と現実』1968年 南北社
《夢野久作全集》 1969年 三一書房
《少女舟》 1977年 シルクスクリーン、紙 36.6×52.6cm
《八ヶ岳海ノ口》 1978年 水彩、紙 24×33cm
《八ヶ岳にて》1979年 鉛筆、紙 29.5×20.5cm
裸婦クロッキー 1986年 コンテ、紙 35×26cm
《立入禁止》 1993年 アクリル、紙 18×26cm
《絵図連鎖》展示プラン 2006年
《絵図連鎖・4》 2006年 アクリル、写真、パネル 120×60cm
《色価と奥行 5》 2017年 アクリル、キャンバス 53×65.2cm
《空襲》 2022年 アクリル、紙 22×22cm




中村宏 プロフィール
1932年 静岡県浜松市生まれ
1951年 日本大学芸術学部美術学科入学

ギャラリー58での展覧会歴
[個展]

2026年 「中村宏 絵画者の軌跡 1953-2025
2023年 「中村宏 戦争記憶絵図」

2020年 「中村宏 4分の1について
2018年 「中村宏 質感と角度」

2015年 「中村宏 1960-80年代」

2013年 「消失点・中村宏」

2011年 「一点消失・中村宏」


[グループ展]

2025年 「戦後80年 1945年の記憶
2024年 「自画像:Reflections
2021年 「アヴァンギャルド・ポスター・コレクション
2014~2025年 「Square展 [30×30cmの正方形展]
2012年 「自画像★2012 -9人の美術家による新作自画像と小品展-」

2010年 「前衛★R70展」


主な展覧会
1953年 「第1回ニッポン展」東京都美術館 以後第7回展まで出品

1954年 「第7回日本アンデパンダン展」東京都美術館 以後第14回展まで出品

1960年 「超現実絵画の展開」東京国立近代美術館

1970年 「第1回齣展」東京都美術館 以後現在まで毎年出品

1974年 「日本-伝統と現代 〔Japan:Tradition und Gegenwart〕」デュッセルドルフ市立美術館、ドイツ
1981年 「現代美術の動向Ⅰ・1950年代-その暗黒と光芒」東京都美術館

1985年 「再構成・日本の前衛芸術 1945-65」オックスフォード近代美術館、イギリス ほか

1986年 「前衛芸術の日本 1910-70 [Japon des Avant Gardes 1910-70] 」ポンピドゥ・センター、パリ

1988年 「日本のルポルタージュ・アート-絵描きがとらえたシャッター・チャンス」板橋区立美術館

1991年 「芸術と日常-反芸術/汎芸術」国立国際美術館

1997年 「ねりまの美術 ’97 池田龍雄・中村宏」練馬区立美術館

1998年 「戦後日本のリアリズム 1945-1960」名古屋市美術館

2002年 「20世紀。美術は虚像を認知した」平塚市美術館

2007年 「中村宏|図画事件 1953-2007」東京都現代美術館/名古屋市美術館

2010年 「タブロオ・マシン [図画機械] 中村宏の絵画と模型」練馬区立美術館

2012年 「美術にぶるっ SECTION2 実験場 1950s」 東京国立近代美術館

2012年 「TOKYO 1955-1970 A NEW AVANT GARDE」ニューヨーク近代美術館

2013年 「六本木クロッシング2013 アウト・オブ・ダウト展」森美術館

2014年 「われわれは<リアル>である 1920-1950s」武蔵野市立吉祥寺美術館

2015年 「絵画者・中村宏展」浜松市美術館

2016年 「美術は語られる-評論家・中原佑介の眼-」DIC川村記念美術館

2017年 「絵画は告発する/特別展示 板橋の日本画」板橋区立美術館

2018年 「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる1960-1990年代」東京国立近代美術館

2019年 「百年の編み手たち」東京都現代美術館

2020年 「パラレルヒストリーズ 現代アートの諸潮流」静岡県立美術館

2021年 「絵を描く、絵に描く、画家たちのキセキ 8つの意思」練馬区立美術館

2022年 「鉄道と美術の150年」東京ステーションギャラリー
2023年 「発掘・植竹邦良 ニッポンの戦後を映す夢想空間」府中市美術館
2026年 「中村宏展 アナクロニズム(時代錯誤)のその先へ」静岡県立美術館

主な作品集・著書
『中村宏○画集 望遠鏡からの告示』現代思潮社、1968年

『機械学宣言 地を匍う飛行機と飛行する蒸気機關車』(稲垣足穂との共著)仮面社、1970年

『機甲本イカルス』(稲垣足穂との共著)呪物研究所、1973年

『呪物記』大和書房、1973年

『中村宏作品集★車窓篇』深夜叢書社、1980年

『中村宏画集 1953-1994 タブロオ機械』美術出版社、1995年

『図画蜂起 1955-2000』美術出版社、2000年

『絵画者 1957-2002』美術出版社、2003年

『応答せよ!絵画者 中村宏インタビュー』白順社、2021年

パブリック・コレクション
東京国立近代美術館、国立国際美術館、東京都現代美術館、練馬区立美術館、板橋区立美術館、静岡県立美術館、浜松市美術館、宮城県美術館、栃木県立美術館、徳島県立近代美術館、愛知県美術館、名古屋市美術館、高松市美術館、横浜美術館、刈谷市美術館、千葉市美術館、いわき市立美術館、青森県立美術館、郡山市立美術館、豊橋市美術博物館、うらわ美術館、東京ステーションギャラリー ほか


2023年 「中村宏 戦争記憶絵図」

2020年 「中村宏 4分の1について」
2018年 「中村宏 質感と角度」
2015年 「中村宏 1960-80年代」

2013年 「消失点・中村宏」
2011年 「一点消失・中村宏」