2次元×3次元
秋山祐徳太子・池田龍雄・田中信太郎・吉野辰海による平面と立体の新作展
会 期 2017年1月23日(月)-2月4日(土)
休廊日 1月29日(日)
開廊時間 12:00-19:00(最終日17:00まで)
このたびギャラリー58では「2次元×3次元」展を開催いたします。日本の戦後美術史に極めて重要な足跡を残し、今なお旺盛な表現活動を続ける秋山祐徳太子(81)、池田龍雄(88)、田中信太郎(76)、吉野辰海(77)が一堂に会し、最新の平面作品と立体作品をあわせて発表いたします。「平面」と「立体」は、その境界が曖昧になりつつありますが、表現方法や価値観が多様化する 中でこそ、敢えて次元という制約を踏まえつつ、両次元の豊かな可能性に挑みます。
[二次元と三次元] 池田 龍雄
アートの場合、それは「絵画」と「彫刻」ということだが、現代では両者は次第に区別がつきにくくなってきた。敢えて区別するとすれば、絵画は壁に掛けられるもので背面を問わない。彫刻は床に置けるもの、ぐるり360度見えるもの、 ということになるだろう。だからと言って、どちらか一方が高次元ということ ではない。
但し、絵画の方が彫刻より表現の幅、あるいは自由度が大きいということは 言えるだろう。その意味に於いてダビンチは、彫刻より絵画の方を上に 置いているが……。
秋山祐徳太子 AKIYAMA Yutokutaishi
1935年東京都生まれ。1960年武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)彫刻科卒業。グリコのランナー姿で走る「ダリコ」をはじめ、ポップ・ハプニングと称する数々のパフォーマンスを展開。1970年代よりブリキによる彫刻作品を発表。1975年と79年の2度にわたって、政治のポップ・アート化を目指して東京都知事選挙に立候補する。1992年、赤瀬川原平・高梨豊と「ライカ同盟」結成。1994年「秋山祐徳太子の世界展」(池田20世紀美術館)。2011-12年「秋山祐徳太子+しりあがり寿 ブリキの方舟」(広島市現代美術館)。
池田龍雄 IKEDA Tatsuo
1928年佐賀県生まれ。特攻隊員として17歳で敗戦を迎える。1948年多摩造形芸術専門学校(現多摩美術大学)入学。まもなく岡本太郎、花田清輝らのアヴァンギャルド芸術運動に参加。ルポルタージュ絵画やペン画による数々のシリーズ作品、15年にわたる連作「BRAHMAN」などを発表。現在も「場の位相」シリーズほか旺盛な制作活動を続ける。「池田龍雄 アヴァンギャルドの軌跡」山梨県立美術館(2010年)、川崎市岡本太郎美術館(2010-11年)福岡県立美術館(2011年)。
田中信太郎 TANAKA Shintaro
1940年東京都生まれ。1958年フォルム洋画研究所に学ぶ。1965年の初個展を境にミニマルな作品へと 大きな変革を遂げる。1969年「第6回パリ青年美術家ビエンナーレ」(パリ市立近代美術館)。1971年「第11回サンパウロ・ビエンナーレ」(ブラジル)。1972年第36回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本代表。2001年「田中信太郎|饒舌と沈黙のカノン」(国立国際美術館)、2007年「国立新美術館開館記念展 20世紀美術 探検-アーティストたちの三つの冒険物語-」(国立新美術館)。
吉野辰海 YOSHINO Tatsumi
1940年宮城県生まれ。1961年武蔵野美術学校油絵科中退。1970年代末より、犬をモチーフにした立体 作品を展開。その根底には万物の根源的な力である螺旋運動が内在している。2009年より、象と少女と犬が融合した「象少女」シリーズを発表。2002年「熊本市現代美術館開館記念展 アティテュード2002」(熊本市現代美術館)。2007年「六本木クロッシング2007:未来への脈動」(森美術館)。2012年「清水晃・吉野辰海 漆黒の彼方/犬の行方」(埼玉県立近代美術館)。
ネオ・ダダ新作展
自画像★2012展(2012)
前衛★R70展(2010)
風倉匠・田中信太郎・吉野辰海ドローイング展(2007)