池田 龍雄  Tatsuo Ikeda
2006.3.13(月)−4.1(土)

【プロフィール】
1928年佐賀県生まれ。1948年多摩造形芸術専門学校(現多摩美術大学)入学。
まもなく岡本太郎、花田清輝、安部公房らのアヴァンギャルド芸術運動に参加。
以来、文学や映画など、多くのジャンルと深く交わりながら、
一貫して美術の前衛として今日まで活動し続ける。

1954年 養清堂画廊にて初個展。
以後国内外での個展・グループ展多数。
近年の主な展覧会に、
1982年「瀧口修造と戦後美術」富山県立近代美術館(富山)
1985年「池田龍雄の世界展」池田20世紀美術館(静岡)
     「再構成・日本の前衛1945-65」オックスフォード近代美術館(イギリス)
1986年「前衛美術の日本1910-1970」ポンピドーセンター(パリ)
1988年「走図展」INAXギャラリー(東京)
1992年「日本の現代美術1945-1985」東京都美術館(東京)
1995年「戦後文化の軌跡1945-1995」目黒区美術館(東京)
1997年「ねりまの美術 97 池田龍雄・中村宏」練馬区立美術館(東京)
1998年「瀧口修造とその周辺」国立国際美術館(大阪)
2000年「万歳七唱 岡本太郎の鬼子たち」川崎市岡本太郎美術館(神奈川)
2001年 第21回 オマージュ瀧口修造展 「漂着」佐谷画廊(東京)
2005年「瀧口修造 夢の漂流物」世田谷美術館(東京)
2009年「場の位相」ギャラリーM(愛知)
1987・88・91・93・96・97・99・01・04・06年 ギャルリー東京ユマニテ(東京)
1991・96・98・99・00・04年 ギャラリーとわーる(福岡)
2005・06年 ギャラリー58(東京) 他

<パブリックコレクション>
東京国立近代美術館・東京都現代美術館・世田谷美術館・練馬区立美術館・山梨県立美術館・
富山県立近代美術館・佐賀県立美術館・国立国際美術館・広島市現代美術館・熊本市現代美術館・
栃木県立美術館・名古屋市美術館・福岡市美術館ほか多数

著書に『視覚の外縁-池田龍雄文集拾遺-』(沖積舎)、 『芸術アヴァンギャルドの背中』(沖積舎)、
『絵画の距離』(創樹社)、『夢・幻・記』(現代企画室)、『蜻蛉の夢』(海鳥社)など。



●2005年の個展二人展  interview  パノラマ展示風景

 
 毎日新聞記事(2006年2月28日)

走図 -萬物芻狗-

このたび絵巻物「走図」と、芸術の真髄が一目で分かる「大芸術瞥見函」を特別御開帳いたします



天地不仁以萬物為芻狗」  墨・水彩・アクリル 340×5700mm 1988




「天地之間其猶籥乎虚不屈」  墨・水彩・アクリル 340×5650mm 1988




波」  和紙・墨・水彩・アクリル 595×4070mm 1988



(部分)







「走図」とは、中原佑介の命名になる「絵巻」の形式の絵です。
1988年、彼の企画で、三人の画家(池田龍雄・梅田英俊・中村宏)
による現代美術の絵巻物展が開かれました。
この作品はそのとき制作されたものです。
わが国に古来から伝わる「絵巻」という形式はその中に、
本来絵画にはない時間性-いわば流れとして感じられる時間性を
持たせることができます。
それ故、わたしはかねてからその形式に魅力を感じていたので
この絵巻物に取り組んでみました。
今回、画廊の要請により、ここに再びそれをひもときます。





●「大芸術瞥見函」 dai geijyutsu bekkenbako

  (覗くと、芸術がひと目で分かる箱)

芸術とは何ぞや
と云う人類の長い長い間の
問いがようやく今ここに
決定的な一つの回答を見ました

本来無東西 (もともとにしもひがしもねえんだよ)
迷故在南北 (まよっちまうからみなみやきたがあるのさ)

迷うことはありません
ご覧なさい
一瞥わずか三十秒であなたは
芸術の核心に
触れることができるでしょう

◆見料 五百円也 小品付

黒子装束を着た池田氏が解説をします



箱を覗いて30秒、ある仕掛けによって何かが見えてきます



覗いた人だけが、「ゲイジュツの真髄」を知ることができます





◆池田龍雄トークショー◆
 テーマ 絵画(ニジゲン)と時間(ヨジゲン)
 日  時 3月25日(土) 17:00開始
 会  場 ギャラリー58
 参加費 無料


トークショー    テーマ 絵画(ニジゲン)と時間(ヨジゲン)  3月25日(土) 17:00〜