坂口寛敏

SAKAGUCHI Hirotoshi
「拡張する庭 2022」
2022年4月20日(水)−4月30日(土)
※4/24(日)休廊、4/23(土)・4/30(土)は17:00まで

《Space of Pascal 2022-3,4,5,6》アクリル、綿布 112.0×91.0cm 4点組

私は画布の麻布や綿布にガスバーナーの炎をあてて焦がしながら描き始める。
熱エネルギーを受けて画面が変容していく。
物質が熱エネルギーの作用により流動的で循環可能な状態になる。
草原が焼かれ黒土と化した地面から力強く植物が芽吹き、緑の草原へと移り変っていく。
何かが生まれる環境、発生の場とは如何なるものか。

《パスカルの海 室戸岬》 映像 2分

2022年の新春、黒潮の波が打ち寄せ室戸岬へ続く黒玉砂利の浜に沿って線を引いていく。
外気より随分暖かい海水が痛い素足を洗い太平洋の内包するパワーの縁に身体が接続していると感じる。南半球のトンガから80cmほどの津波が打ち寄せてきたのはその三日後のことだ。

プロフィール
1949年 福岡県生まれ
1973年 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
1975年 東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修了
1976-84年 西ドイツ ミュンヘン滞在
1983年 ミュンヘン美術アカデミー絵画科卒業

[主な個展]
1983、88年 コルドンハウス カーム市立ギャラリー(西ドイツ)
1988、90年 ヒルサイドギャラリー(東京)
1989年 東京ドイツ文化会館(東京)
1991、93、95、07年 調布画廊(東京)
1993、97年 村松画廊(東京)
1995年 ギャラリーαM(東京)
2002、06、10、13、16年 表参道画廊(東京)
2005年 ギャラリー櫟(東京)
2006、12年 ギャラリーとわーる(福岡)
2007年 「パスカルの庭・都市軸・時間軸」渋川市美術館・桑原巨守彫刻美術館(群馬)
2007、09、12、17年 ギャラリー58(東京)
2008年 ヤマネ・アートラボ(福岡)
2010年 E&Cギャラリー(福井)/ギャラリー・シエール(栃木)
2014年 アルスギャラリー(東京)
2017年 坂口寛敏退任記念展「パスカルの庭・海・光」東京藝術大学美術館(東京)
2017年 「パスカルの光」Breakステーションギャラリー上野駅(東京)
2018年 「Soup for Pascal 18-12」調布画廊(東京)

[主なグループ展]
1989年 「白州・夏・フェスティバル’89」白州町横手地区(山梨)
1990年 「渋川・現代彫刻トリエンナーレ’90」渋川市総合公園(群馬)
1994年 「ファーレ立川アートプロジェクト」(立川)
1996年 「ハンブルグ現代日本美術展」ハンブルグ市立カンプナーゲル(ドイツ)
1997年 「INSIDE展」(カッセル・ドイツ)
1998年 「Dueseldorf・Seoul・Tokyo」クンストラウム(デュッセルドルフ・ドイツ)
1999年 「第18回現代日本彫刻展」宇部市野外彫刻美術館(山口)東京国立近代美術館賞受賞
2000、03、06、09年 越後妻有アートトリエンナーレ(十日町市・新潟)
2001年 「発生の場/ドローイング」東京藝術大学美術館陳列館(東京)
2004年 「Voices of Site」展 台東区立旧坂本小学校(東京)
2005年 「中国杭州国際芸術展」中国美術学院(中国)
2005年 「D/J Brand-ドイツに学んだアーティストの発火点-」東京藝術大学大学美術館(東京)
2006、07、08年 「まつしろ現代アートフェスティバル」史跡松代藩文武学校(長野)
2007年 Art Program OME 2007「出会いのよりしろ」旧青梅織物協同組合工場(東京)
2007年 「プライマリー・フィールド 美術の現在-七つの<場>との対話」神奈川県立近代美術館・葉山(神奈川)
2008、09年 「修猷美術-TOKYO展」ギャラリー櫟(東京)
2008年 「シシュポス・ナウ~罪と罰のでんぐり返し~」原爆の図丸木美術館(埼玉)
2009年 「坂口寛敏・宮崎光二ドローイング展」ギャラリーとわーる(福岡)
2009年 「異界の風景 東京藝大油画科の現在と美術資料」東京藝術大学大学美術館(東京) 他
2010年 「修猷美術-TOKYO展」ギャラリー櫟(東京)
2010年 「第二回杭州国際芸術展 書非書」中国美術学院美術館(中国)
2010年 「2010国際交流作品展」台北美術大学美術館(台湾)
2011年 「潮田友子・川邉耕一・坂口寛敏」ギャラリー風蘭(静岡)
2011年 「下町で発生した見世物、エスプリ展」すみだリバーサイドホールギャラリー(東京)
2012年 「紙非紙」中央美術学院美術館(中国)
2011年 「下町で発生した見世物、エスプリ展」すみだリバーサイドホールギャラリー(東京)
2017年 「Dimensions of the Paper」南京師範大学美術館(中国)
2017年 「第4回国際新媒体トリエンナーレ展」北京電影アカデミー主催 悦・美術館 北京芸術区798(中国)
2018年 「河口展」帯広コンテンポラーリ2018(北海道)
2018年 「坂口寛敏+潮田友子 『シロイルカの森』」真鍋庭園森のオープンギャラリー(北海道)
2018年 「玄園之光」坂口寛敏・管懐濱二人展 上海22画廊(中国)
2019年 「開化寺国際芸術祭」開化寺(中国)
2019年 「BOX ARTの新展開」ギャラリー湯山(新潟)
2020年 「述古建·土楼当代展」洪坑村客家土楼民俗文化村 振成楼(中国)
2020年 「第6回国際クロスメディアアート招待展」寧波華茂美術教育博物館(中国)
2022年 「多角的相互観―国際現代美術招待展」マカオ美術館(中国)

[パブリックコレクション]
神奈川県立近代美術館、東京藝術大学美術館、ファーレ立川、十日町市中里ミオンの森、中村学園大学(福岡市)他

左《Space of Pascal 2022-2》 アクリル、綿布 194.0×259.0cm
右《Space of Pascal 2022-1》 アクリル、綿布 194.0×259.0cm

2017年の個展
2012年の個展
2009年の個展
2007年の個展