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「でも、もう」
テラコッタ・アクリル絵具・木材・セメント・ナイロン・エポキシ樹脂・植物・金属・石膏
800×350×250mm |
【作家コメント】
好きなものを造るのに間違い無いのですが、これまで恣意的にモチーフを探し、
幾つかの素材を組み合わせ、彫刻を制作してきた私にとって、自己の作品について語るのは、困難なようです。
ただ、わずかながら制作を続けてみると、作品群から気付くことがありました。
一つ目は、作品中にたいていは女性像とともに、小さく体形が曖昧な小人が登場すること。
彼はどうやら七歳の時の私らしく、双葉の芽を携えます。芽は成長することはなく、
ただただ見えないところで深く根をはっているようです。女性像ついては、未だ明らかではありません。
二つ目は葉っぱのような、花びらのような、紡錘形が登場すること。
色彩とともに現れます。それらは、私にとって、始まりのような期待感を抱かせます。
三つ目は、毎回、自分自身への気付きがあること。それは、甚だ言葉にしにくいのだけれども…。
つまり制作を通じて私は私の断片を集めようとしているのでしょうか…?